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耐摩耗性

耐熱性

耐衝撃性

非粘着(離型)性

耐蝕性

滑り性

密着性

寸法精度

グリップ力

表面処理特性一覧表

耐摩耗性

表面処理による解決が求められる最も多い課題が耐摩耗性の向上です。
耐摩耗性は単純に表面硬度を上げるだけでは解決できません。
処理対象の母材、基材との密着性や、摩耗の原因となる搬送物や接触物との適切な硬度差、雰囲気温度など使用環境、それらの条件を考慮した上で、最適な表面処理方法を選定する必要があります。
また選定によってはオーバースペックになってしまい、無駄なコスト増に繋がることもありますので注意が必要です。最適な処理方法を必要な厚みに処理することで、長寿命化、交換コストの削減を実現します。

耐熱性

一口に耐熱性と言っても、要求される温度域は様々です。
それぞれの温度により適した表面処理は異なります。熱のかかり方にも注意が必要です。
ゆっくり加熱、冷却される場合には耐えられても、急熱、急冷といった熱衝撃がかかる場合には密着性が低下し表面処理が剥離したり、亀裂が入ったりすることもありますので、慎重な選定が求められます。
反対に耐熱温度はさほど高くなくても、瞬間的、局所的な高熱には十分耐えられる表面処理技術もあります。

耐衝撃性

耐摩耗性を求め、硬度の高い表面処理を使用する場合、耐衝撃性を考慮する必要があります。
セラミック溶射や金属系めっきの場合、一般的に衝撃には弱い特性を持っています。
切断刃が当たるベースプレートやプレス工程に使用する場合は、採用する表面処理が靱性や弾性を持っているかを考慮しなくてはなりません。
またゴムライニングや樹脂ライニングを採用する場合は引き裂き強度も選定条件に加える必要があります。

非粘着(離型)性

付着する対象物により十分な非粘着性を発揮できるか否かは異なります。
粉体の場合と液体、ゲル状それぞれに適した表面処理技術があります。選定にあたっては事前にサンプルピースでのテストを十分行うことが求められます。
また完全な非粘着性、離型性が求められているのか、ある程度拭き取りなどの外的作用を前提として良いのか、表面の平滑性が必要か否か、使用する場面や条件を把握した上で選定しなければなりません。

耐蝕性

酸やアルカリ性の薬品が含まれる製品に接触する工程においては耐蝕性の確保が求められます。
適した表面処理の選定には腐食の原因となる成分の状態把握が肝要です。特に、濃度温度は重要です。
耐薬品性に優れているフッ素樹脂コーティングも高温の蒸気と接触する場合、基材との間で層間剥離を起こしてしまうことがあります。
溶射を採用される場合も後処理で適切な封孔処理を施さなければ耐蝕性を発揮できません。

滑り性

滑り性に関しては、何より搬送物など対象物との相性が重要です。
同一の対象物でも、接触角度や搬送スピード、湿度の有無によって滑り性には大きな違いが発生します。
フッ素樹脂コーティングなどを採用する場合は静電気の影響も考えなければなりません。
すべり性を必要とする場合は、非粘着性と同様にできる限り実際の使用条件に近い形で事前に十分なテストを行った上で本採用して頂くことを推奨いたします。

密着性

高い耐摩耗性を実現するためには、硬度と共に母材、基材への密着性が確保されているかが重要です。
成膜方法によって密着性には大きな違いができます。
電気的な結合をしているのか、化学的に結合しているのか、物理的に形成されているのか、使用する条件に適した成膜方法を選定することが鍵になります。
また、高温下で使用する際には、母材との表面処理との線膨張係数の差を考慮に入れる必要があります。
熱膨張、熱収縮により剥離する事のないよう、追随性の高い表面処理を選定しなければなりません。

寸法精度

PVDやCVDなどの蒸着系皮膜、フッ素樹脂コーティングやゴムライニングなどの多くは成膜時に高い処理温度を必要とします。
また一部のめっきは成膜後、熱処理を行うことで優れた特性を発揮します。処理温度によっては母材の変形や、変色、劣化などを招く恐れがあるので注意が必要です。
また、下地処理としてブラスト加工を必要とする表面処理を薄板に行う場合、反りの発生を予め考慮する必要があります。
表面処理後、精密研磨や研削を行うことで高い寸法精度を実現する技術や、薄膜で処理することで母材寸法からの変化を最小限に抑える技術があります。

グリップ力

グリップ力を向上させるために、当社では二つのアプローチでお応えします。①シリコーンに代表される柔らかく、表面摩擦係数の高い材質をコーティングする方法、②ざらついた表面に仕上げ、表面凹凸を対象に食い込ませるスパイク効果を狙った方法です。
注意点としては、①の場合、油分や水分がグリップ対象表面に存在すると油膜、水膜が形成されて十分な摩擦力が生じないことが挙げられます。②については、原理的に対象表面に傷が生じます。後工程で研磨や塗装を行う、多少の傷は問題ない条件でご使用いただける技術です。また、対象が焼入鋼や特殊合金で表面硬度が非常に高い場合はスパイク効果が発揮できないこともあります。
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