滑り性

「滑り性」選定のポイント

滑らせたい製品の状況や使用環境によって、滑り性は大きく変化することがあります。
実際の使用条件に近い形でテストしながら表面処理種類を選定することが重要です。※カタログのの静・動摩擦係数データ、スペックは参考程度に参照してください。
他にも、摩擦による静電気の発生や帯電による滑り性の悪化、点接点効果を狙った加工をしたが滑る製品に傷がつく、などのケースが有ることにも注意が必要です。
補足
常温では滑り性を実現できても、室温の上昇や外部ヒーターの影響で温度が上がるとだんだんと滑らなくなる、ということも考えられます。
また、接触角度や搬送速度、湿度の有無によっても、滑り性に違いが発生します。

各技術滑り性に関する性能比較

各技術の滑り性について、低いレベルから高いレベルまで表示されています。ニーズに合う表面処理を選ぶことができます。

滑り性に関する選定の手引き

滑り性を向上することで、流動性を向上させたり、摺動摩耗を低減させ製品への傷などの不具合を防止させたり、設備品の耐久性をあげることができます。
ドライ環境下での滑り性向上は、一般的に自己潤滑性のあるフッ素樹脂コーティングやDLCなどが適しています。ただ、フッ素樹脂コーティングは自己犠牲潤滑作用による滑り性を向上させるので、耐久性に少し弱いです。耐久性を向上させるためには、シリカなどのセラミックス材やエンジニアリングプラスチックであるPEEK樹脂などを複合させた手法があります。
樹脂系などのコーティングによる異物混入が懸念される場合は、摩耗しにくいDLC系やめっき系などをご提案します。
DLC系の場合は、非常に薄膜ながらも膜の形成が緻密で滑らかな構造、かつ高硬度となりますので、ご使用用途や母材となる素材との条件がマッチしますと、非常に良い結果が出ることも多々あります。
めっき系でも化学メッキ(無電解ニッケルめっき)にフッ素樹脂を分散共析させた複合無電解めっきや、母材となる素材との密着性をさらに強化させたもの(硬質クロムめっきと同じ組成)があります。
目に見えないヘアクラックなどが極力少ないため、ひっかかりが生じにくく摩擦係数が低く抑えられて滑り性が向上する技術はあります。母材となる素材そのものの表面形状を微細な凹凸面として点接点効果による滑り性向上という技術もあります。
母材の材質や、寸法、形状、使用条件、使用環境などによって、提案できる表面処理は異なります。是非一度ご相談ください。

「滑り性のみ」を求める場合、上記の性能比較からお選びください。

「滑り性」+「耐摩耗性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「導電性」※帯電防止が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「撥水性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐熱性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐摩耗性」+「耐熱性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐摩耗性」+「導電性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐摩耗性」+「撥水性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐熱性」+「導電性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐熱性」+「撥水性」が求められる場合にお勧め加工技術

滑り性施工事例の紹介

ダイクロンコーティング
空気輸送配管内面へのダイクロン処理 No.D-4
ブラストロンコーティング
ブラストロン処理で滑り性と耐摩耗性の両立 No.D-1
フィルム搬送ラインに最適!ブラストロン処理で滑らか搬送 No.D-11
ブラストロンでアルミフィルムに傷をつけず優しく搬送 No.D-7
ブラストロンは高度な寸法精度要求にも対応できます No.D-8
セラミックコーティング
滑り搬送ラインへのセラミックコーティングで耐摩耗 No.AB-31

PFAS規制に関して(フッ素樹脂コーティングの代替コーティング)

PFAS規制に伴い、当社は現在フッ素樹脂コーティングの代替コーティングとして、規制対象外の素材を使用した離型性のあるコーティングは下記となります。
■ セラミックコーティング
■ PEEKコーティング
■ FCX coat Antonym
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